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23G硝子体手術修業中

 23G硝子体手術に取り組んでいます。

 顕微鏡照明+前置レンズなし+強膜圧迫での周辺網膜観察に慣れた身としては、Zeiss Resightでは周辺部の小裂孔を見落としてしまうのではと、まだ心配。Resight+強膜圧迫で、周辺硝子体切除をしながら裂孔探しをして、さらに内視鏡で確認しても、まだ心配。結膜切開なしでの強膜圧迫では、症例によっては鋸状縁から周辺側しか観察できないし、無理して圧迫すると、トロカールが貫通する結膜孔が広がってしまって縫合が必要になるし、十分な圧迫のためには少なくとも鼻側結膜には切開が必要となり、これまた縫合が必要。

 バックフラッシュニードルを2種類試しましたが、内腔が細くて液空気置換の時間がかかり過ぎ。

 内境界膜剥離など微細な操作の際に左手を右手に添えることができるのは良いけど、それだけなら従来の20G手術+シャンデリアでも良い訳で。僕の今の状態では小ゲージ手術の利点は少ないなあ。

 その他、細かいこと。Dorcのツインシャンデリアを設置する際、いったん刺したガイドを何かの理由で抜くと、眼内液が結膜下に漏出して強い結膜浮腫になってしまいました。この操作の時には灌流をオフにしておくのがいいかなあ。

OPDとは?

 何気なく、味の素トレーディングさんの角膜トポグラファーのチラシを見ておりました。すると、オプションソフトウェアで「OPD解析」ができると記載されていました。おお、眼球収差測定が味の素さんの機械でも可能となったか、と、時の流れの速さに一瞬感慨にふけった訳ですが、よーく読むと、「角膜表面の収差を解析」とあります。

 ニデックさんが開発したOPDとは、眼底に投影させたスリット光を移動させて、その反射を測定することで全眼球収差を算出する方法だったはず。"OPD"="収差マップ"ではないっすよね。

 もしかして、味の素さんの"OPD"って、"Optic Path Difference"の略じゃないナニカなのかなあ~。大丈夫かなあ~、味の素さん。

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統計学的多重性:日眼会誌第113巻第2号

3年ぶりの統計学的多重性シリーズです。
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第3論文:分散分析で、出生季節による有意差があった。さらに、多重比較(Tukey法)で、秋生まれと冬生まれの間で有意差があった。著者は、秋生まれに遠視が多いと結論づけている。しかし、春生まれや夏生まれと、秋生まれとの間には有意差がなかったのだから、言えることは、「秋生まれと冬生まれの間に差があるらしい」ことだけである。それにしても、3歳6か月児の、調節麻痺剤を用いない状態でのオートレフ値のデータで検討しているが、幼児において自然瞳孔下と調節麻痺下とではレフ値にしばしば大きな解離があるのは常識だし、自然瞳孔下でのレフ値の個体内変動も大きい。質の高い研究を目指すのであれば、当然調節麻痺下での値を用いるべきだろう。100歩譲って、せめてタイトルの前に、「非調節麻痺下での」と付けていただきたい。やれやれ。

第4論文:3群以上の比較にANOVAなどを使用したとあるが、多重比較の手法を記載していない。

非球面眼内レンズを再考する

 今や当たり前感ありありの非球面IOL。

 いやいやちょっと待ってくださいな。ご存知の通り、レンズ周辺に行くほど屈折力が弱くなる設計。某H社の資料によると同社の非球面レンズでは、中心から1mm離れると1ジオプトリー弱、レンズ最周辺部では1.5ジオプトリー以上屈折度が小さくなります。

 視軸とIOL中心とは一致するものでしょうか。視軸と水晶体光軸とは一致しないそうですし、術前の水晶体嚢のわずかな偏心の可能性や、CCC後に残存した水晶体前嚢の収縮など、IOLの固定位置に影響を与える因子も挙げると恐らくキリがありません。

 そう考えると、眼内における非球面IOLの屈折力って、正確には保証できないのでは?最高にセンタリングが良好だった場合には設計値どおりの結果が期待できるけど、ちょっとでもズレると、臨床上問題となるくらい術後屈折エラーがプラス方向にシフトしちゃうんでは?

 術後エラーずれの問題とは別に、非球面眼内レンズは球面レンズに比べて、非球面という特徴ゆえの臨床上の優位性はない、なんて報告もでてきましたよ。

 術後屈折エラー予想のために、必死で正確な眼軸長を測定してるのに、1mmずれたら1ジオプトリー屈折力が足りなくなるレンズって、いったん挿入すると交換が楽ではない眼内レンズとして適してるんでしょうか??

多くの方々の閲覧に謝々

 何年かぶりで、アクセス解析を覗いてみたところ、何と毎日30人以上!

 こんなperipheralな分野のブログで、しかもたまにしかエントリーしてないのに、意外と多くの方々が見てくださっているんですね。コメント投稿もメールも全然ないもんですから、全然見てくれてないんだと思ってました。

 主観的な内容ばっかりですが、今後ともどーぞ宜しくお願いいたします。

Small study、オンラインジャーナル、インパクトファクター

 臨床医にとって、症例報告や医学研究が重要であることを以前に述べました。

 池田正行先生が、僕の気持ちを代弁してくださっています。合わせて、投稿者が応分の費用を負担するオンラインジャーナル増加への潮流を解説なさっています。

強度近視に伴う固定斜視の手術

 強度近視に伴う固定斜視の病態は、筋間膜の弛緩による、眼球後部の上外方筋円錐外への脱臼であるという。この説に基づいて、上直筋-外直筋縫着術が、最近の手術書を飾っている。

 最近経験した症例だが、極めて下内斜している眼の反対眼も、正面視時の顔写真ではやや内斜している。CTでもやはり、僚眼も内斜している。優位眼をまっすぐに保つのも困難なのだ。
 上直筋-外直筋縫着術を行うと、内斜はやや改善したが、目立つ上斜を生じた。縫着糸を解いて、内直筋後転-外直筋短縮に変更。ところが、内直筋後転のみで、これまでの外転制限が嘘のように解消した。全麻なので眼位はアテにできないところもあるが、術中ここまでで術眼はむしろやや外斜。外直筋短縮をせずに手術を終了した。
 術後、術眼の内斜はわずかに残っているが、整容的には著明に改善した。

 固定斜視と言っても、症例によって程度は様々であるはず。上直筋-外直筋縫着術というある意味extremeな手術を行ったなら、過剰手術でないか少なくとも術終了前に僚眼の向きと比較して確認しよう。
 もう一点、固定斜視は、本当に上外側筋間膜の弛緩が主因だろうか。内直筋の拘縮あるいは攣縮が病態に少なからなぬ影響を与えている可能性を否定できなかった。

パンクタルプラグ"F"

 遅ればせながら、トーメーのパンクタルプラグFを使ってみました。

 おっとっと、こりゃあ良いじゃあないですか。同社の従来品と比較して、リリース前のプラグ形状が細いので、しつこい涙点拡張なしで、スムーズに挿入できます。また、インサーター先端の、プラグを保持するクリップによって、挿入時の埋没を確実に避けられます。初めてスリットランプ下で挿入できました~。

【( ̄ー ̄)ニヤリと笑える】Journal of Unpublished Science【架空の学術誌】

山梨大学大学院 医学工学総合研究部 分子情報伝達学講座 のウェブサイトで、いくらデータを捏造してもよい学術誌「Journal of Unpublished Science」の構想が!!

一時期でも医学研究に没頭し、良い結果が出ずに悪夢にうなされたことのある方なら見たことがある幻が、ここに具体的な形を持って降臨!!

このサイトの第17話です。

もー笑った。

Zeiss Resight 導入

 5ヶ月前に試用したZeiss Resightが、やっと配備されました。

 今日は網膜前線維症のトリプル手術です。Resight、20Gシステム、眼内内視鏡(とその眼内照明)、IOLはNX-70(アクリルフォールダブル、7mm径)を先入れです。

 128Dレンズ(黄色い方)によるワイドフィールドは、IOL挿入下、角膜表面にヒーロンを雑に塗布した条件でも眼底をかなりきれいに見せてくれます。フローティングレンズとは立体感が大きく異なるのは注意。

 滋賀医大の大路先生おすすめの、HOYAメニスカスTというフローティングレンズを更に加えても、すっきり感は維持。メニスカスT使用で、角膜上皮乾燥に気を使わなくてよくなるのは利点。このレンズでさらに観察範囲が広がるそうですが、その実感はあまりありませんでした。いずれにしても現状では、周辺硝子体切除と周辺裂孔探しのために、強膜圧迫手技はまだまだ必要と感じました。

 広角ですっきり観察できると、やっぱり広く照らせるシャンデリアが欲しくなりました。Resightを入れたまま、片手にカッター、もう一方で強膜圧迫というスタイルも可能になりますしね。

Appendix

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強膜半層切開がきれいにできなくて困ってませんか?ふふふ。

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2007年6月17日から・・