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A→CかつB→CならB=C??

第111回日本眼科学会総会の講演抄録集が送られてきました。学会場に足を運ばずとも、抄録集全部に目を通すのが僕の趣味です。

ありました、ありました、トンデモ発表。

「50歳以上の一般住民を対象として、ニデック社製EAS1000で撮影し、核白内障、皮質白内障、後嚢下白内障の3主病型に分類した。また、Weis ringの有無で後部硝子体剥離の有無を判定した。3群のうち、核白内障群でのみ、非後部硝子体剥離眼に比較して後部硝子体剥離眼で(核白内障の)有所見率が高かった。したがって、硝子体の液化が進行している後部硝子体剥離眼では、核混濁発症のリスクが高い。」

背景ですが、水晶体を温存したまま硝子体手術が行われた眼では、核白内障が進行しやすいことが知られています(核白内障進行を抑えるため、硝子体をほとんど切除しない硝子体手術が試みられています)。

さて、冷静に考えてみましょう。加齢とともに後部硝子体剥離眼の割合が増加することに誰も異論はないでしょう。なぜなら、後部硝子体剥離は人の一生のどこかで生じ、一旦生じたら、再び後部硝子体非剥離の状態へ戻ることは決してないからです。一方、加齢とともに核白内障の程度が強くなることも自明です。

ということは、件の研究は、加齢に伴って当然進行する(あるいは生じ得る)ふたつの事象を、「加齢」という要因を無視して、状況証拠だけから、直接的な因果関係があると推測している、と表現できます。

演者らが抄録で述べている「硝子体液化→硝子体内酸素濃度上昇→核混濁進行」というスキームについてかなり理論武装しないと、2007年4月20日16時30分頃のグランキューブ大阪の会議室1202は炎上間違えなしでしょう。お大事に。

余談ですが、光線による硝子体液化の促進、なんて報告もありました。紫外線が核白内障を引き起こすこともほぼ間違えないので、上述の「加齢」と独立の因子ではありませんが、「光線」という要因も「後部硝子体剥離」と「核白内障」の原因として共通するものかもしれませんね。
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